pino-milkのブログ 〜日々そこはかとなし〜

趣味は人間観察。令和の吉田兼好と呼ばれたい。

実はNHKのドラマが好きなんです

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最終回を迎えたドラマ『あなたのブツが、ここに』

コロナ禍の現実と真っ向から向き合ったドラマでした。

 

NHKともあろう局が、「ブツが…」って💦と、大した期待もなく、よく分からないまま見始めましたが、社会問題を切り込みつつ、悩みながらも前向きに進んでいくシングルマザーの亜子(仁村紗和)に力をもらえた気がします。

月曜日から木曜日の毎晩15分の短いドラマなのに、重たい内容も盛りだくさん。私は週末にまとめて1時間ドラマとして見ていましたが、涙があふれて止まらなくなった週もありました。そのくらい内容が濃い!

 

今さら。全話の細かいあらすじまで書き記す労力はありませんが、全6週分の概要と感想をざっくり…ホントに、個人的に私が胸打たれたところだけ述べていきます。

 

1週目

山崎亜子(仁村紗和)はキャバクラで働きながら、娘の咲妃(毎田暖乃)と二人で暮らしていた。2020年10月、コロナ禍の大阪では、店に来る客は激減し、稼ぎが減った上に給付金詐欺にあい貯金も無くなってしまった。亜子は、母・美里(キムラ緑子)のいる実家に仕方なく引っ越し、景気が良いといいう宅配の仕事も始めることにしたのだが…

 

飲食業の中でも、真っ先に痛手を負ったであろうキャバクラ。キャバクラに行くこともない私はそういった店や業界の必要性を感じたことがないため、どちらかというと『世の中の無駄なもの』として位置づけていて、このままこの業界は淘汰されていくのかなぁ〜とうっすら思っていました。

が、テレビ番組の中でクロちゃんが「リモートキャバクラでたくさんお金を使った」と言っていて、「あ、キャバクラってそういう形でも生き残れるのね?!」と感心させられたのも、ちょうどこの時期。リモートキャバクラってクレジットカードで決済するって言ってた気がするんだけど、どんなシステムなんだろ?リモートででも楽しいのか???

あと、同時期に新聞の特集で『コロナ禍で店を転々とするキャバ嬢』の記事を読んだ記憶があり、「何故、業界全体が冷え切っているのに、同じ業種で職探しをするんだろう?」と疑問に思っていたので、亜子ちゃんみたいに全く別の昼間の職業に転職する姿は心から応援したくなりました。

 

2週目

宅配の仕事を始めた亜子(仁村紗和)だが、武田(津田健次郎)の厳しい指導などに耐えかね、すぐに辞めてしまう。そのころ、学校で咲妃(毎田暖乃)は、亜子がキャバクラで働いていることでからかわれていた。亜子は、咲妃の思いや峯田(佐野晶哉)の引き止めもあり、再び宅配の仕事を始める。しかし、その心にはまだ迷いがあった。

 

 

3週目

亜子(仁村紗和)が宅配を始めて半年がたった。ある日、亜子は昼間にも関わらず家にいる中学生に宅配する。どこか元気がないその少女のことが、亜子は気になっていた。一方で、「お月さん」では美里(キムラ緑子)と咲妃(毎田暖乃)が新商品を企画していた。しかし、咲妃はなぜか元気がない。実は、咲妃は学校でいじめられているのだった。

 

 

4週目

いじめられていた咲妃(毎田暖乃)への対応で学校へ向かったため、仕事に穴を開けてしまった亜子(仁村紗和)の代わりに、峯田(佐野晶哉)が仕事を引き継いでくれていた。亜子は、そのお礼として峯田をお月さんに来てご飯を食べるよう誘う。そんな時、亜子はキャバクラ「バベル」のNo.1嬢のノアが亡くなったと知らされる。

 

私の琴線に触れた4週目。ノアちゃんは悪い男に引っかかって、その状況から抜け出せなくなって自殺してしまったんだと葬儀の後に知った亜子。ノアちゃんの状況と元夫との自分のツライ日々を重ねて、自分も同じ状況だったと落ち込む。そして当時、そんな男とは別れろとけしかけたのは母・美里。母と娘、2人の間には見えないわだかまりがある。美里と亜子、亜子と咲妃。それぞれ違う母娘の関係がある。

夫を亡くしてから、一生懸命一人で亜子を育てた美里。亜子を甘やかさないように厳しく。

対して、亜子と咲妃はお友達のように仲良しな母娘。多分、亜子ちゃんは自分もお母さんに甘えたかったから、そういうお母さんになったのかな?と思ったら泣けてきて…。

そんな美里と亜子もちゃんと向き合って心のうちを話し合えた4週目でした。

 

そしてふと、自分のケースとダブってしまって。

私と娘が同レベルで口喧嘩してる姿を、ウチの母親(バアバ)が

「アンタたちは……もう、友達じゃないんだから、いい加減にしなさいよ!」

としょっちゅう呆れてる光景を思い出しました。あれ?我が家も一緒なのか???

多分、違う…💦私に威厳がないだけ💦💦💦

でも、いろんな母娘のカタチがあってもいいんじゃないかな?って思える展開でした。

 

ちなみに…ちょっとうろ覚えなんだけど、亜子ちゃんがツラかった結婚生活を思い出しつつ、ノアちゃんの自殺の原因が男がらみだったことを母に告げると、母は「なんでそんなことで…」と嘆き出す。沸点を超えた亜子ちゃんが

「間違ったことない人には私の気持ちなんてわからない!」

的なことを言ってたと思うんですが、それそれ〜!って思ったんですよね。

あ、私が共感したのはお母さんの美里さんの方ね💦

うん、多分、私もわかんないや…。

 

 

5週目

オリンピックのさなか、社長の葛西(岡部たかし)が新型コロナに感染してしまう。それを救ったのが、葛西の妻で副社長の聖子(山崎静代)だった。さらに、峯田(佐野晶哉)が事故を起こしてしまったのだ。一方、咲妃(毎田暖乃)は、公園で遊んでいるとある男と仲良くなる。それは亜子(仁村紗和)の別れた夫、すなわち咲妃の父親だった。

 

6週目

峯田(佐野晶哉)がドライバーとしてマルカ運輸に戻ってきた。一方、元夫の祐二(平埜生成)は、亜子(仁村紗和)に金を貸してくれと迫る。そして、貸してくれなければ、咲妃(毎田暖乃)に自分の正体をバラすと脅して去っていく。亜子は悩んだ末に、祐二が実は本当の父親だと咲妃に告げる。そして、祐二と直接向き合うことを決意する。

 

 

元夫の祐二、うわうわうわ、クズじゃん!母親じゃなくても、「そんな男とは、早く別れろ!」って言うよ、きっと。

そして、娘の咲妃役の毎田暖乃ちゃんの演技力はやっぱスゴイ!セリフなくても表情だけで感情が伝わってきます。お父さんはクズ人間ってお茶の間は知ってるから、会う必要ないじゃん!今の生活が幸せそうよ?って思っちゃうんですけど、この幸せの『価値観』とか『選択肢』って、本人がどう思うか?ですもんね。しかも、その本人も与えられた条件でしか判断できないし。難しいですね。

でもこのドラマのいいところは、ちゃんと親子で向き合って会話すること。親子でも、ちゃんと思いを言葉で伝えないと分からないですもんね。とっても大切。

 

 

他の出演者として、亜子ちゃんに憧れる峯田役のAぇ!グループ佐野昌哉さんも超絶明るい爽やか好青年(途中闇落ちしますが)でとってもよかったですし、ちょっと怖い先輩の津田健次郎さんも存在だけで空気が締まってよかったです。そして最終回でやっと気づいたんだけど、『ラヴィット!』で最近知った守谷日和さんもドライバー仲間にいたこと。なじんでて気づきませんでした。

 

そして亜子役の仁村紗和さん、しょっちゅうマスクから鼻が出ているところもリアルでした。私が今まで知らなかっただけなんですが、すごく素敵な女優さんですね。今後はチェックしておきます。

EDのバカサバイバーも小気味イイっ🎵

 

 

たった15分のドラマなのに、心揺さぶるモノをきっちり盛り込んでくるNHK。さすがです。10月からは朝の連ドラ『舞い上がれ!』もウォッチしてまいります。忙しくなるぞ〜!