今週はワタシも夏休みです。
少し時間があるので“自慢話”を繰り広げたいと思います。
ワタシの母校(高校)の卒業生には有名なアーティストが2人います。2人とも年齢的にワタシにはまーったく関わりのない先輩OBで、まーったく知らない人なんですが、自分が肌で感じてきた母校の校風と2人が醸し出す雰囲気とが「あー、なんかわかる…。」と思える部分もあって、勝手に“先輩”呼ばわりして親近感を持ってます。
1人目はスピッツの草野マサムネさん
でも、スピッツというバンドが大々的に世間に認識され出したのはドラマ『白線流し』の主題歌『空も飛べるはず』あたりからだと思うんだけど、ワタシはちょうど社会人1年生になる頃で自分の身の周りの変化がすごすぎて草野さんが福岡出身ということも知らないままでした。高校のOBだと知ったのはだいぶ経ってからです。
「あー、マジメそうやもんね」
コレが、その時のワタシの感想。
なんか出遅れちゃった感もあったので、スピッツのCDを特に聞くこともなく過ごしてきました。
そして2009年発売の平井堅『Ken's Bar II』
11曲目『わかれうた』草野マサムネとデュエット。
あら!先輩、こんなところで?!という、嬉しさ。
原曲が中島みゆきの『わかれうた』だしね。暗いのは仕方ないとして…でも、やっぱりマジメ感は拭えない💦
後に『関ジャム』で平井堅が歌が1番上手いと思う人として草野マサムネを挙げていましたが、草野マサムネもaikoのラジオ番組で平井堅の歌のうまさに敗北感を感じると語っていました。お互いを讃えあっている関係ってステキ、そんな2人がタッグを組めば絶対良い作品ができるよ!って素直に受け取ればそう感じるんだけど、なんかちょっと草野パイセンのアプローチの仕方が違うんだな…💦
ケンちゃんは草野パイセンのことを
「歌が上手いと思わせないとてつもない上手さ。音程が崩れたところを見たことがない。スゴイ安定感。高音も余裕しゃくしゃく。ご自身は歌がヘタだと思ってらっしゃるけど、ずぅぇっんぜん!もうめちゃくちゃ上手いのにそれを気づかせない巧みさってスゴイなって思います。」
と、語っています。純粋に称賛👏
対して草野パイセンは
「平井くん、めちゃめちゃ歌が上手いから、一緒にカラオケ行ったときに歌が上手いというイメージが壊れるようなのを歌ってもらおうと思って『たま』の『さよなら人類』とかを入れて、コレ歌ってって言ったら、ちゃんと平井節で歌い上げるんだよね。もースゴイ敗北感を味わいましたね。」
センパイ…なんか違うくないですか💦
仕掛けにいってますよね?
更に極めつけが2017年発売の『Ken Hirai Singles Best Collection 歌バカ2』付属のスペシャルディスク『歌バカだけに』に収録された『ブランケット』のコメントにも表れてます。
この『歌バカだけに』のコンセプトは、平井堅は曲作りには参加せず歌唱だけに徹することを前提に、平井堅が敬愛するアーティストに楽曲を書き下ろしてもらい“歌バカ”平井堅を調理してもらおうというドリーミーな(?)企画でして、全10曲が収録されています。参加アーティストは石野卓球(電気グルーヴ)、KAN、草野マサムネ(スピッツ)、tofubeats、中田ヤスタカ、古内東子、BONNIE PINK、槇原敬之、横山剣(クレイジーケンバンド)、LOVE PSYCHEDELICO。それぞれの曲にアーティストそれぞれのカラーが出ていて、ワタシ的に10曲全部が本命です💖またそれを、かる〜く歌いこなすケンちゃんのしなやかさ。敬服しかありません。
【草野マサムネ(スピッツ) コメント】
平井堅のパブリックイメージはバラードとかダンサブルなポップスですよね?そんな彼が歌わないタイプのメロディと歌詞をあえて意識して作ってみたんだけど、出来上がりは完全に平井堅ワールドになっててビックリ!しかも作り手のイメージも温存してある。聴きながら嬉しくてワクワクしてしまいました。ホント凄いわ、平井堅!今度はもっとヘンな曲作るんで、またぜひ依頼して下さい。
ね?完璧に仕掛けにきてる(笑)
うーん…やっぱ暗いな〜💦
暗いんだけど言葉の一つ一つが心に刺さります。
2人目はKANさん
言わずと知れた『愛は勝つ』の人です。KANさんはね、ちょうどワタシが高校在学中に『愛は勝つ』がブレイクしたんですよ。修学旅行中とかウォークマンでKANのアルバム『野球選手が夢だった』をずっと聴いてましたもんね。収録曲のタイトルに“けやき通り”とか“国道202”とか福岡の地名が出てくるもんだから、地元の高校生だったワタシらは大喜びですよ。更に、後にケンちゃんとKANさんの対談の中で、このアルバムに収録されている『君が好き胸が痛い』が1番好きとケンちゃんが言っていて、ほら!やっぱ、みんなこのアルパムを通った世代じゃない?って思っちゃった。
ケンちゃんが学生時代からKANのファンだったこともあり、2008年J-WAVE開局20周年アニバーサリーソング『Twenty!Twenty!Twenty!』で2人のコラボは実現します。これはアップテンポの楽しいディスコソング。この時にKANさんは、もう1パターン、しっとりしたバラードも用意していたらしい。そのしっとりバラードに歌詞をつけて発表した曲が上記の草野パイセンの話にも出てきた2017年発売の『歌バカだけに』に収録された『歌』。
【KAN コメント】
2007年の11月、初めてちゃんとお会いした堅さんは、期待どおりに彫りが深く、それでいてイメージとは裏腹に、けっこう白い、というのが私の第1印象です。今回提供させていただいた『歌』は、堅さんのいくつものアルバムを聴き、何度もライブに足を運び、ときどき一緒にお酒を飲んだりしながら、約8年間、試行錯誤を繰り返して完成させた作品です。
そんな8年の間に私をとりまいたとてつもない悲しみを、すべてつめこんで堅さんに歌ってもらうことで、どうにか昇華させようという思いで歌詞を書き、そして、堅さんの代表曲のひとつになってほしいという願いを込めてタイトルをつけました。んんん〜と声を擡げる歌い出し、独特のコブシまわし、上げた右手をふと水平にして頭の上で旋回させながらのファルセットなど、誰もが今すぐにでもモノマネしたくなる、そんな堅さんの萌えポイントを随所に散りばめてみましたので、みなさんもすぐにモノマネしてください。
平井堅の公式websiteに掲載されている25周年スペシャルインタビュー企画でもKANがこの曲について「作曲した2007年から次のオファーを受けた2016年の間に自分の身に起きたとてもとても悲しい出来事をケンさんに歌ってもらうことで昇華させようという思いで歌詞を書いた。自分が歌ったデモをケンさんに送ったら『僕に寄せすぎてませんか?』と反応があった。(中略)デモがモノマネだったので、そのまま歌ったらちょっと負けた感じになるのがイヤだったのかも?」と応えています。
え?デモの録音ってモノマネしながらするもんなの???
途中まで『悲しい出来事を昇華させようと…』って、この曲を知ってたら余計にしんみりした気持ちで記事読んでたのに……モノマネって!ふざけすぎてませんか?!
ああ、もう1番好き。
最初に聴いた時から、ココロを鷲掴みされました。アレからずっとつかまれたままです。すんごい握力です💦先輩、スゴすぎます!なんとも切ない…胸がアツくなります。平井堅のイイ所が滲み出てます。いや、イイ所しか見当たりません。心から尊敬します。
ケンちゃんのライブではリクエストコーナーが毎回あって、バズーカだったりクジで当てられた人はケンちゃんの曲なら何でもリクエストできるんですが、ライブに行くと決まった日から勝手にソワソワ「ワタシだったら何の曲にしようかな…」と考えてしまいます。でも、もう、鷲掴みにされたアレ以来、リクエスト曲は『歌』しか出てこないくらい好き…。自分でもマニアックすぎなのは分かってるんです。でも、好き。『歌』しか勝たん!そんなマニアックな曲選ぶなんて、協調性なさすぎ…って、安心してください、まず、クジに当たりませんから💦💦💦
と、まぁ、このお2人のことをずっと書きたいと思っていたんですが、冷静に考えて平井堅が選んだ『敬愛する10人のアーティスト』に母校の先輩が2人も入ってるのって純粋にスゴくないですか?!
なんだか偉大な先輩方の素晴らしい作品のおかげで、自分の人生って…自分が身を置いていた環境って間違ってなかったんだろうな…って肯定的になれたんですよね〜。
ん?あれ?
でももっと冷静に考えたら……
2人ともワタシの全く知らない人…ワタシと全然関係ないじゃーん💦あはっ!
ま、いっか‼️